カイロプラクティック的手技療法(骨格系テクニック)

▮Chiropractic Manipulative Therapy  (CMT)

CMT(カイロプラクティック的手技療法)とは?

人間の骨格は多くの関節によって形成されています。それらの関節は機械と同じように潤滑油(人間の場合は滑液)によりスムーズな動きが可能になるのです。

 

しかし、長い期間様々な原因によって関節を動かさないでいると潤滑油が枯れ関節内部の線維化(固着)が進み機械でいうところのサビついた状態(関節機能不全)になってしまうのです。

いわゆる身体が硬くなったというのはまさにこの状態のことを言うのですが、この状態のまま放っておくとサビついた関節により骨格がきしみ、背骨にゆがみが生じたり猫背になり頭痛、肩こり、腰痛などの原因となるのです。

 

 

では、なぜ関節はサビつくのでしょうか?

 

 

人間の関節は滑膜(かつまく)という強固な靭帯組織の膜で覆われています。これは、関節をあるべき場所に位置させておくため、そして関節軟骨の栄養分(滑液)、関節の滑らかな動きに欠かせない潤滑油(滑液)の生産を行うためです。

 

通常であれば、からだ(関節)を適度に動かすことで滑膜に刺激が伝わり、関節軟骨の栄養分であり関節にとっての潤滑油でもある滑液が生産されます。

 

ところが、慢性的な運動不足や痛いから動かさないなどということが続くと、滑膜に刺激が伝わらず滑膜は滑液の生産をやめてしまいます。関節をスムーズに動かすために生産される滑液は、関節を動かさなくなることにより必要とされなくなり生産が中止されるのです。

 

もちろん、骨折や脱臼、捻挫などの重篤な症状の場合は、症状が改善するまでの期間は絶対安静ですが検査の結果、骨や関節、軟部組織に異常がなければ、敢て、からだ(関節)を適度に動かさなければサビつきは益々ひどくなり症状の悪化をまねきます。

 

カイロプラクティック的手技療法(CMT)とは、サビつき(関節機能不全)を引き起こしている関節に対し、本来あるべき関節の可動域まですばやく改善させる手技療法の体系です。CMT手技操作の際、関節から「ポキッ」と音が鳴ります。

 

この音は、関節の内圧変化による滑液の一部が気化(二酸化炭素)し、その気泡がはじける音です。

 

その結果、関節内のサビ取り効果が生じさらに関節間隙の拡大により関節可動域が回復します。そして、スムーズに関節を動かせるようになり滑液生産が順調に行われ症状が改善していくのです。

            [掲載の記事、写真、その他の無断複写・転載を禁じます]

     鎌倉手技療法研究所|鎌倉市由比ガ浜2-22-32 コンフレール1F|☎0467-84-7850